ヨーロッパのいくつかの国では、親からの自立や子どもをもつといった若者の家族形成を支援するために、また、家族形成の多様化にともなう諸問題(例えば、増加する母子世帯や若年単身世帯の貧困問題など)の改善のために、住宅政策の積極的な展開を図ってきた。なかでも、重要な役割を果たしてきたのが、公的住宅手当の給付である。住宅手当の受給率が高い国は、イギリス、フランス、スウェーデン、フィンランドである。とくに、フランスとフィンランドでは、若年世帯の受給率が全世帯の受給率を上回っており、若者を積極的に支援の対象としている様子がうかがえる。
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また、フランスやイギリス、フィンランド、スウェーデンにおいて特徴的なのは、母子世帯や夫婦と子ども世帯など、子どもがいる世帯だけでなく、単身世帯など、家族をもたない者であっても、収入の多寡に応じて住宅手当を受給できる権利を有していることである。単身世帯や同棲世帯、非親族との同居世帯(ルームシェア)といった中間形態ともいえる世帯を形成する若者も、積極的に支援の対象とすることで、居住の自立や親になるといったライフステージの移行を促進し、彼らの自由な意思による家族形成を支えていると考えられる。