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日本は純資産が年々増加

日本は純資産が年々増加しているのに対して、アメリカは87年以降、純債務国に転落(新統計ベース、時価評価)、その後年々債務残高が増大しています。91年には、日本は対外純資産約3800億ドルと世界最大の債権国であるのに対し、アメリカは逆に約3600億ドルの純債務を負う、世界最大の債務国になってしまいました。経常収支が慢性的赤字を続け、対外債務残高が年々増加している状態は極めて不健全です。実は後に述べるように、ここに基軸通貨といえども、無限に経常収支の赤字を続けられない歯止めの原点があります。つまり、対外債務が年々増大してひとたびドルが国際的信認を失うことになれば、ドルの暴落、国際通貨システムの混乱という重大な事態が発生する可能性が高まるという点です。

類似商号の規制緩和

類似商号の厳しい規制も緩和されました。商号とは、会社の名前のことです。従来はある商号が登記されている場合、同一市区町村内では、同じ目的(事業内容)の会社と類似した商号を使えませんでした。そのため、会社設立の準備段階で、会社の目的に関する審査に時間と手間がかかり過ぎるという問題があったのです。定款(=法人の基本的な決め事を記載した書類)には、将来的に行う可能性のある事業内容も会社の目的として入れておくので、一つの会社でいくつもの事項を登記しています。そのため、会社の目的のチェックだけでも大変な労力が必要でした。実際に商号を決定する際には、これが大きな制約となっていたのです。さらに同一商号だけではなく、類似した商号も使えなかったので、事前に登記所(法務局)に行って、類似商号の調査や目的相談(=定款に具体的な目的を記載するための相談。記載内容が適格性に欠けると登記ができないこともある)をする必要もあるなど、商号を決めるだけでも、かなり面倒な手続きが必要でした。

2007年、アメリカ経済に暗雲が

2007年、アメリカ経済に暗雲が立ちこめる。サブプライムローンが破綻し、金融危機に陥ったのだ。世界経済の中心であるアメリカで発生した不況の波はヨーロッパや日本にまで波及し、現在は世界同時不況の様相を呈しつつある。なぜ、長く世界経済の牽引役を担ってきたアメリカで、こうした非常事態が起きてしまったのだろうか。じつは、超大国・アメリカの経済は実体のないバブルにすぎなかったのだ。アメリカは、いつからかモノを生産するよりも消費するほうが多くなり、輸入超過がつづいたせいで多量のドルが外国に流出することになった。これを放っておくと、やがてドルの価値が下落し、基軸通貨の座を守れなくなってしまう。そのためドルを国内に還流させる必要が出てきた。製造業が勢いをなくし、モノの消費国に変貌してしまったアメリカは、金融業に頼らざるを得なくなった。そこで株式や国債、不動産、金融商品などを外国の投資家にさかんに売っていったのである。